SUBJECT 異形状ワークのチャッキング
旋盤で加工する際には通常は3つ爪のスクロールチャックでワークを把握します。丸棒や円形の素材ならいいのですが、鋳物材料の加工など異形状ワークの場合には3つ爪では把握できない上、ワークそのものの重量バランスに偏りがあります。重量バランスに偏りがあると、ワークをチャッキングして、主軸を回転させると重量バランスの偏りによって加工が極めて難しくなります。
狙いの寸法精度が得られないだけでなく、加工中にワークが外れ、思わぬ事故につながることも考えられます。
SOLUTION 異形状ワークの安定加工
異形状ワークの場合は、つかみにくいワークをどうやって固定するか、ワークそのものの偏心重量をいかに取り除くかがポイントとなります。
まず、異形状ワークのチャッキング方法として、4つ爪チャックにてワークを把握します。
4つ爪チャックであれば、4つの爪それぞれの位置を決めながら非円形のワークを主軸に固定することができます。
さらに、チャックにバランスを取るために、バラスト(錘)を付加して、回転時のバランスを取ります。
回転バランスを取ることによって、回転がスムーズとなり、安定した加工が可能となります